フリーランスの嘆き【愚痴長文】

翻訳料の見積もりを出してください、と時々言われる。
他社/他者との比較で、安いところに発注しようというのであればそれはそれで当然だが、もともと他の依頼相手のあてもなく、また支払い準備のある金額が決まっているのに聞いてくる場合も多い。
たぶん、「これだけの予算はあるけど、それより見積もり金額が安かったらラッキーだし」と思ってのことだろうが、個人で細々とやっている翻訳者としては、「そういうのやめてほしい」と言いたい。021.gif

私なりになんとなく決めていることがある。
それは、個人で苦心しながら資金をやりくりして仕事をしている人からの依頼や、民間企業の担当者が、ギリギリの時間や予算で翻訳者を探しているというのがわかっている時には、できるだけ協力するということ。自分の給料にはねかえるという厳しい状況で仕事をしている人には、「私ができることなら」と思ってしまうのだ。
あと、もうひとつ、内容的によほど興味がある分野だったり、(めったにないが)「楽勝」な内容であれば、あまり深く考えずに日程さえあえば引き受ける。

公的機関などは、今の世の中ではなんだかんだ言ってやっぱり予算に余裕がある。にも関わらず、そして民間の事情に疎いからか、「もともとの予算を組んでいなかったところから出すから」みたいな理由で、なるべく安くあげようとしているのが見えることが多い。けれど、そんな事情はこっちには関係ないので、「私がお請けしている料金表はこれです」と、サクっと提出。インターネットを使えばいくらでも「一般的な翻訳料の目安」など調べられるので、こちらもそうそう見当違いの金額を出すはずがないし、「これでダメならどうぞ他で頼んでください」ということである。…が、そんなことあんなことをあれこれ思っても、もちろんなかなか実際には言えないのがフリーランスの現実。007.gif

相当な実力と覚悟がなければ、次の仕事がいつくるかわからないこの世の中で「その条件ではお引き受けしかねます」とは言えない。…実はあまり言う気も無いんだけれど。それというのも、時間に余裕がある限りは、訳する作業そのものが未知の分野に関して勉強する機会になったりもするから。

というわけで、今やっているのはマーケティングの手法に関する社内資料の英日翻訳。だけど…これまで経験したのとは違う類のストレスが!!元の英文がめっちゃくっちゃ~~~!!何が主語なのか、どこにつながってるのかちんぷんかんぷんで、読んでいると頭が悪くなりそうだ。「あなた発注する前に、これ読んでみたんですか?」と言いたくなるのをぐっと我慢。ただし適当な解釈で日本語としてはさらさらと読めても内容的におかしい、ということを書いてしまったら「翻訳者がおかしい」ということにされてしまうから、いちいち「ここは内容が破たんしていますが、原文からはこういう訳しかあてられません」とコメント入れながら進めている。これたぶん時給300円くらいになっちゃう…と思いながら。自分が確かめたい事や調べて裏を取りたいことが増えて時間がかかっちゃう、とかなら仕方ないが、この不毛の時間は・・・ため息しか出ませんわ。
雇われてやっている仕事だったら「これ終わったら、残業代でヤケ食いしちゃえ」とかいう、せめてもの希望?が持てるんだけどなあ。022.gif
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by oliva16 | 2012-07-22 10:30 | くらし